技術部長の島田です!
今回は、過去の受託案件の開発実績を紹介致します。
弊社へのシステム開発をご依頼いただく際のご参考になれば幸いです。
経緯
案件のご縁は、代表藤田さんの繋がりでいただきました。
弊社初の小~中規模の請負案件の受注となり、関連メンバ・パートナー様一丸となって開発に望みました。
お客様の開発担当者は過去、同様のシステムを別会社に委託した経験をお持ちでしたが、
多額の予算を費やしたものの、使い勝手は悪かったとのこと。
そこで「ユーザビリティを追求する」「必要なものを必要な分だけ作る」という大まかな方針のもと、
アジャイル方式でお客様にご協力いただきながら開発を進めていきました。
開発の流れ
開発するシステムの内容としては勤怠や売上を管理する業務支援アプリケーションです。
細かい要求定義の内容に関しては機密保持の観点から割愛致します。
開発体制・環境
会議体(対お客様) | F2F、お電話、メール |
会議体(開発チーム内) | slack、skypeでのチャット、電話会議 |
タスク管理(開発チーム内) | redmine |
QA/課題管理(対お客様) | Googleスプレッドシート |
障害管理(対お客様) | Googleスプレッドシート |
ドキュメント管理 | Googleドライブ |
ソース管理 | gitlab |
開発・試験環境 |
VM:MicrosoftAzure(FreeBSD:10.4) DB:Azure Database for MySQL |
運用環境 | お客様所有の環境に準拠 |
ドキュメンテーション
「必要なものを必要な分だけ作る」という方針でしたので、
お客様視点で不要なドキュメントは作成・納品対象としないことで同意いただき、
その分料金を抑えた提案が可能となりました。
その代わり、画面のモックアップやテーブル定義に関してはドキュメントを作成し、
お客様との認識合わせを行いながら進めていきました。
また、チーム内開発にどうしても必要な、基本設計書レベルのドキュメントに関してのみ作成しました。
コミュケーション
開発チーム内での日々のコミュケーションはslackチャット、
重要な認識合わせ事項はF2Fでの打合せや電話会議を用いて実施しました。
過去に下記記事で整理したのですが、信頼関係がある程度構築できていたこと、
またメンバ全員がチャットででもしっかり説明を行いながらコミュケーションを取れていたことが重要でした。
これにより、全員が離れた場所で、フレキシブルに働き方を変えながら開発を進めることができました。
クラウドサーバ、及びgitlabを連携させて、チーム内でのソースコードの管理・共有が容易な環境を構築できていたのも、良かった点でした。
お客様のご要望を即座に反映・検証する手段として、CI/CD(継続的開発/継続的デリバリー)の仕組みは欠かせません。
弊社として、SES形態だけの働き方から脱却する大きな一歩でした。
お客様とのコミュニケーションは、基本はメールとお電話にて実施。
また隔月で進捗状況の報告、モックアップ説明、ご要望の整理をF2Fで実施しました。
振り返りで後述していますが、ここに関しては大きく改善すべき点がありました。
振り返り&改善点
お客様の多大なご協力もあり、第一弾のリリースは無事完了。
しかし、というかやはり、私達の受託での開発経験が少なかったこともあり、
プロジェクトマネジメントにあたっては多々改善点がありました。
お客様と共にポストモーテムを実施し、第二弾開発に向けての改善点をすり合わせしました。
ご要望汲み取り不足に対する改善
お客様からご要望を全て文書化してご連絡いただいていたものの、一部ご要望漏れが発生してしまいました。
これは仕様の認識合わせの時間が不足していたことが原因でした。
第一弾では時間を確保しての打ち合わせが隔月のF2Fでの打ち合わせに限られていたため、
第二弾では電話会議を積極的に活用。認識合わせの時間を増やすように進めています。
また、後述する「タスク管理改善」でも記載する通り、仕様決定までの経緯をすべて見える化しました。
見積もり改善
初期の見積もりで金額を固定していたため、開発後期でのご要望に対して断念せざるを得なかったケースがありました。
そこで、第二弾としては開発する機能やご要望について細かく分割し、backlogにてタスクとしてチケット化。
チケット毎に見積もりを実施することで、お客様側で実装する機能に対する細かい選択ができるように改善しました。
タスク管理改善
お客様との課題・QA・障害管理はメール&スプレッドシートで実施していました。
また、お客様との仕様検討を電話で実施することもありました。
これによりスピード感を持った仕様決定はできましたが、電話担当者以外に対しての、
仕様決定までの経緯共有ができず、「担当者しかわからない状態」が発生していました。
第二弾では、前述したbacklogにお客様を招待し、タスクの仕様検討を含めた経緯を全てチケットに残すように改善しました。
これにより、弊社とお客様双方で過去の経緯がトレース可能となり、
担当変更や開発に間が空いた場合の、ご要望漏れや理解の手戻りを防止できる形となります。
お客様側では弊社が使用しているbacklogへご参加いただくだけですので、別途料金が発生することはございません。
以上の改善案は、目下実施中の改善策であり、随時効果測定と振り返りを行っています。
これも、お付き合いさせていただいているお客様のご協力あってのものです。
これからご依頼いただくお客様に向けて
弊社ではシステム開発を主眼にするのではなく、
お客様のご要望をくみ取り、ビジネス上の課題解決を共に考える「併走型開発」を推進しております。
他社様のサービスをお使いいただく方がお客様の為になるのであれば、そちらを提案する場合もございますし、
私達が力になれる場合は、全力でお客様のビジネスに寄り添って参ります。
常にお客様目線で、最も良い解決方法を導けるように精進して参ります。
今後とも、株式会社シスナビを宜しくお願い致します。