コミュニケーションコストを減らすための飲み会、という考え方

最近はドラクエウォークと並行してswitchに移植されたmoonを息子たちとキャッキャ言いながらプレイしている、島田です。
今回は「飲み会の効果」について書いてます。

飲み会は何の為にやる?

飲み会は大好きです。

昨年末は忘年会スルーなる言葉がネット上で散見されましたね。

そもそも会社の人間同士での飲み会ってなんでやるんでしょうか。親睦を深めるとか、普段話せないことを腹を割って話すとか、色々良いところはあると思います。私は、お酒が大好きなのは勿論ありますけど、普段できない話も、仕事の話も、井戸端会議ももちろん恋バナだって大好きです。単純に話をするのが好きです。仕事上とは別の面を見ることで、お互いをより知れる効果というのは確かにあります。

一方で組織運営の視点から見てみると、なんでお互いを知り親睦を深める必要があるのでしょうか。腹を割って話して、何かいいことあるんでしょうか。

一考してみて、行きついたところは「コミュニケーションコストの削減」でした。

飲み会がコミュニケーションコスト削減にどう寄与するの?

結論から言うと、一緒に仕事を進める仲間とある程度の信頼関係を構築できていたお陰で、コミュニケーションコストが減りました。

コミュニケーションコスト増の要因と結果としてはざっと2点ほど挙げることができます。
■説明不足による認識ずれ・作業の手戻り
■メンバ同士の不和による伝達漏れ・ミスの放置

例えば飲み会を実施し、お互いを理解することで、どんないい効果が見られるのか。
それぞれで見ていきます。

説明不足による認識ずれ・作業の手戻り

メールやチャットなどを用いて情報を伝えるとき、言葉ではどうしても伝えられる情報が限られてしまうので、情報のそぎ落としが発生します。その過程で、こっちでは不要と思って削いだ情報が、相手には必要な情報だった、なんてことが発生することがあります。

本来はどんな相手にも同じように情報を伝えられることが理想ですし、情報伝達フォーマット(例えば報告ルール的なもの)のようなものがあると情報伝達の水準を上げることはできます。しかしコミュニケーションは双方向のものですから、相手の理解度を推し量りながら進めていく必要があります。

ここで、コミュニケーションする相手のこと、、(どの程度話せば理解してもらえるか、相手の技術レベルがどの程度か、など)を把握していると、なるべく過不足のない説明がやりやすくなります。そんなわけで、飲み会からは「相手との共通の前提条件を構築する」効果が得られます。手段は飲み会だけとは限りませんし、話す内容によりますが。自戒しないといけないのは「ここまで言えばわかるだろう」精神になってしまってはまずいということです。あくまで前提条件は相互理解をフォローするためのものです。

コミュニケーションコストを下げる手段としては、前述した情報伝達フォーマットを作るなどが一例として考えられ、組織全体に効果が及ぶものです。対して飲み会は、効果が参加したメンバに限られるため、ローカルな手段と言えます。場合によって使い分けが大事ですね。

そういえば先日無事納品完了した受託案件があったのですが、開発メンバ内では打合せを実施したのは要件定義~基本設計前半あたりまでで、残りは殆どslackとredmineだけで開発を進めることができました。プロジェクト運営をしていて感じたのは、メンバ全員が独りよがりなコミュニケーションをしていないな~ということでした。開発メンバ全員でキックオフ飲み会を開催して、価値観の交換を多少なりともできていたと思うのですが、そのお陰か、「ちゃんと言うことは言う」、「相手の立場に立って情報を伝える」ということが実現できていたかなと思います。このあたりはプロジェクト振り返りでメンバからのフィードバックを受けたいところです。

メンバ同士の不和による伝達漏れ・ミスの放置

心理的安全性の確保による生産性の向上、という考え方は大分メジャーになってきたと個人的には思っているのですが、日本国内の**ハラの事例を聞くとまだまだなのかな~という感じもします。

メンバ同士の不和があると、言いづらいことが増えます。あの人には言いづらい、あの人には言っても無駄だ、あの人に言うと話が大きくなる。。自分もそうですが、ささいなことで「言わないでおこう」という判断をすることは日常的にあります。勿論、思い浮かんだ何もかもを他人に伝えるべきではないのですが、まずいのは「仕事上で気になった小さいこと」が消えてしまうことです。ちょっと書いていて思い浮かんだのは、ハインリッヒの法則ですね。

「あの人なら聞いてくれる」という意識があると、気軽に、問題が顕在化する前に、意見を伝えることを促します。考えのズレを事前に防ぐことができます。

例えば何らかのきっかけで粗相をした場合、原因が上司なんかだと言いづらかったりしませんか?もう消されてますが、最近だとはてなブログの「スマートニュースはもう駄目かもしれない」という記事が中々に示唆に富む内容でした。当事者はそれどころじゃないでしょうが。。

いつもはそつなく仕事をこなす人がミスをした時、経営陣がやらかした時、健全な組織としては本来どうあるべきでしょうか?私は、やらかした相手が信頼できる仲間なら「あの人は本意ではこういうことはやらないだろう。」「何か事情があるのだろう」という考えでフォローに回る動きをしたいと思います。「良い方向に忖度しあえる」ようになりたいと思います。

普段顔を顔を会わせる機会の少ないSES形態だからこそ、貴重な帰社日の機会は愚痴や情報交換に終始するのではなく、価値観を伝える場にするというのもやっていかなくては。強いては生産性を高めることに繋がる。いや、高めるというか、落とさない為の方法と言ったほうが適切でしょうか。

明日からできること

信頼関係は一度手に入れたらほったらかしにしていいものではなくて、日々メンテナンスが必要なものです。「ミスは早めに報告」は、仕事の進め方だけでなくて、対人間とのすれ違いについても同じことが言えると考えています。信頼関係があるからといって、コミュニケーションをサボってると、いつか綻びが生じます。ですので、ミスだけに限らず、普段から「これについては俺はこう思う」といったようなことも共有していくといいのかもしれません。まあ、共有すべき程度やA.Tフィールドの範囲も人によるので、人それぞれの距離感が必要なのは言うまでもなく。。

人間、ストレスから逃げる傾向は仕方のないことですが、人との摩擦を恐れずに日々コミュニケーションを取っていきたいと思います。仕事の人と楽しく飲んでいる時間の中で、たまには「あの人と信頼関係構築しておくか!」って感じに切り替えるのもいいかもしれません。仕事や人生に対する価値観って、例えば企業の採用担当の人に伝える機会はあっても、採用後に社内の人と交換する機械って、意識して作らないと無いですし。

とはいえ、、何回か書いたように「飲み会」である必要はないんですけどね!

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